救いの証(1) | 榎 道子 – 独身時代 

私は三重の田舎(茶畑の広がる田園地帯)で生まれ、高校卒業まで両親祖父母兄弟と共にその地で育ちました。

我が家の宗教は天理教で、毎月初めの夜には会長先生ご夫妻が来られ、舞とお話の時間が持たれていました。よく分からないままに自分も一緒に座らされてその時間を共有していましたが、天理教は体の生まれ変わりを信じる教えであると記憶しています。

幼い頃から手先が器用で、漠然と将来はアパレルの道で生きたいという思いに変化が生じたのは、高校3年の時の女性教諭(英数担当)の影響でした。

女性としてビジネスの世界で活躍したいという思いが強くなり、卒業後は大阪芸術短期大学英米文化学科に進み、将来就職に有利になるようにと色々資格取得にも力を注いでいました。

丁度大阪万博の時代だったので、授業をさぼっては学友と万博会場を訪れ、外国人相手に英会話の実地勉強をやったものです。

短大卒業後は大阪の大手ホテルに就職。フロント宿泊課での5年4カ月が過ぎた頃、自分の将来について思い悩むようになり、思い切って会社を退職し、一旦三重の実家に帰る事にしました。しかし、8年間過ごした都会での生活と、生まれ育った環境とのギャップは大きく、もはやそこに自分の居場所はありませんでした。

結婚願望のなかった私はお見合いの話が持ち込まれる度に、それらを全て断っていたものの、親の気に入った相手が現われてからはかなり切羽詰まった状態にありました。

一向にいい返事をしない私に、「もし好きな人がいるのなら直接相手に確認しろ」と親から言われ、退社するまで少し付き合いのあった男性(現在の夫)に連絡を取ることになり、それがきっかけでとんとん拍子に話が進み、結婚に至ることに。。。

彼からのプロポーズの内容は、「レストランビジネスでアメリカに行く話があるが、一緒に行ってくれないか?もし嫌なら行くのは止める」でした。

当時海外志向の思いが強かった私は、交際期間が短く相手のことを殆ど知らなかったのに、*アメリカ行き*という大きな餌で簡単に「はい」の返事をしてしまったのです。

人生とは全く予想もつかないことが起こるものです。

榎 道子


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