神の働きは完全

2021年12月20日

ヨハネの福音書2章は当時の結婚式の様子を伝え、若い2人の門出を祝福する4福音書の中でもここだけの記録である。

他の福音書の中には賢い花嫁、愚かな花嫁が取り上げられ、再臨に備えた警告的な譬である。

しかしここの2章の結婚式はカナと言う町、ガリラヤ湖から西に13、4KMに位置する小さな田舎で開かれた唯一麗しい結婚式の宴会である。

イエス様、弟子たちが招かれゲストになっているが、どのような関係であったかはわからない。ある伝説によれば、ここの花婿はヨハネ自身であるという説であります。

ヨハネの母はイエスの母マリヤの姉サロメであリ、イエスの一行は親戚の結婚式に出席していたことになりましょう。ーここは伝説ですー 

イエス様がカナまで足を運ばれたと言うことは、あの忙しい伝道活動の中にあって、この結婚式がどんなに大事なイベントであったかを示しています。若者にとつて結婚式が超大事である事は言うまでもないが、神のご計画をこの結婚式を舞台に顕そうとされた最初のみ業がここにあります。

神の業、奇跡はメシヤであることを示すのです。その時が来たのである。「わたしの時はまだきていません」(4節)は神の定めた時であって、例えイエスの母であっても、人間の定めた時ではないのです。イエスには天の父からのみ業を示された通りに実行される時があるのです。

この田舎の町でイエスは公生涯最初の奇跡を行い、メシヤとしての名声を上げる。しかし、この大事な歴史的な布告を中央のエルサレムを避け、ガリラヤ湖の繁華街を避けたのは心に留めて置くべきです。ついでに、12弟子のナタナエルはカナの出身地であります。

 ユダヤ人の家庭には清めのために6つの水がめが常備してあったようです。普通は手足を洗い清める水が入っていたのです。ここにヨハネが6つの水がめを持ち出したのは、イエスがこれから葡萄酒を満たすという展開のためだけではないように思われます。

この6つの水がめを水でいっぱい満たしなさいと、イエスは命じました。イエスが敢えて水で満たせと命じたのは、正真正銘の水であったということです。これが最高の葡萄酒に変わります。

ユダヤ人は数字の7を完全数と呼び、6は不完全を表すと言われる。数字の12も完全数ですね。ここで、宴会場でゲストに差し出す葡萄酒が不足するというハップニングが起こり、恥ずかしいことであり、不足、準備不足、不完全を意味します。当時の祝宴は1週間も続いたそうです。

若い2人の最良の日が準備不足で近辺の恥になってはなりません。その不足、不完全さを補い、私達のそれを補い、イエスが完全なお方であり、神の業は完全であるという働きを現します。当時の葡萄酒は葡萄酒2と水3の割合でできた水で薄めた葡萄酒が一般的であったと言われ、ここの祝宴でも同じような質の葡萄酒であったでしょう。

イエス様が水から葡萄酒に変えたものは100%純粋の葡萄酒でした。イエス様の奇跡は宴会の不完全さを完成されたものにしたばかりか、宴会のレベルをグーッと引き上げたのであります。

お陰で彼らは満足し「どんな人でも、初めによいぶどう酒を出して、酔いがまわったころにわるいものを出すものだ。それだのに、あなたがたは、よいぶどう酒を今までとっておかれました。」 神の働きは最善のものへ、最高のものへと私たちを祝福して下さる。神は私たちを祝福しながら、ご自分も栄光を受けられるのです。

神の働きの完全さは人間が関わる余地がないという点にもあります。母マリヤの願いを敢えて退け、また料理頭は新しい葡萄酒がどこから来たかわからない状態でした。料理頭は婚宴が始まる前から、どれだけの量が必要か、またどれだけの量が残っているかと、常に目を見張っているはずです。

宴会の総指揮管も危機を助けた新しい葡萄酒がどこからきたかわからなかった。しかし、母や水を汲んだ僕たちは知っていた、これはイエスの働きの証人が必要であるからです。証人はこの奇跡を至るところで証しをしたことでありましょう。

神の私たちに対する働きが完全であることを期待しましょう。主はさらに恵みを増し加え、完全な祝福を以って満たそうと準備しておられる。空っぽの器、空っぽの水瓶を主の前に差し出しましょう。私たち自身も、空っぽになって、聖霊様の満たしを期待しましょう。

「料理がしらは、ぶどう酒になった水をなめてみたが、それがどこからきたか知らなかったので、」 ヨハネ2:9
               
前原利夫



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