私は本欄8月、9月号において、日本の著名なキリスト教思想家、内村鑑三について触れたが、彼は奇しくも私の母校で教鞭をとっていたことがある。

メソジスト系ミッションスクール名古屋中学校(前身は創立1887年の名古屋 英和学校; 現在の名古屋学院)は今年で創立131年になる伝統校であるが、内村は創立まもない同校で神学部長として宗教学を教えていたと校史にある。

札幌農学校に学んだ内村はかの有名なクラーク博士の下、キリスト教の影響を受け、その後アメリカ留学の経験もあり、明朗闊達な校風を導入したと言われている。「祈りつつ学び、感謝しつつ働く」精神を養うために、校内に農園を開拓し, 豚の飼育なども手がけ、自ら生徒の先頭に立って汗を流した。

信仰と実践の重要さを具現したのである。従来の思想家としてのイメージの強い内村にこのような勤労授業を率先する一面があったことを私は知らなかった。内村は旧来の厳格一点張りの日本式教育を一新し、アメリカ式陽気で明るい雰囲気を導入しようと努めた。

私は幸いに、この学校で3年間、理科教師を勤める機会に 恵まれたが、伝統ある校風のお陰で、卒業後の教え子達との交流も繁く、昨年も教え子たちに招かれて同窓会に出席し、久しぶりの再会を楽しんだ。由緒ある学校でキリスト教教育を受け、恵まれた環境に育ったにもかかわらず、私の信仰はいまだに生温いと反省している。

温室育ちのひ弱さを痛感している。生来の理屈ぽっさが災いして、私は聖書読みの聖書知らず、つまり、実践の伴わない信仰に甘んじて来た。重箱の隅をほじくるような、詮索が好きである。理屈の探求に熱心のあまり、本末転倒のことを屡々、しでかしている。

新約聖書ヤコブの手紙2章14節では行いの伴わない信仰は役に立たないことを戒めている。実践の伴わない信仰に生きて来た自分が恥ずかしい。改めて内村鑑三の実践的生き方に感銘を覚える。

サムエル北村


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