人生の序破急

2021年12月30日

日本では「終活」という言葉が流行っている。人生の終末をどう締めくくるかということのようだ。私もその終末を迎えて自分の人生を回顧している。

私は生涯で4度,死から救われている。一度は幼年時代、生まれ故郷ハワイの海で溺れかけた時。

二度目は父の赴任先の沖縄で喘息発作で危うく呼吸困難になった時。

三度目は日米戦争末期、名古屋での米軍による焼夷弾空襲の時;四度目は1997年、前立腺癌を放射線療法で癒された時。

と、いずれも神様に救われたことで一生忘れ得ない感謝で今日まで生きてきている。そして多くの肉親の死を見てきている。

人は生きている限り死と常に直面しながら、神様によって生かされている存在である。

私の人生は能の舞台の「序破急」ではなく、「破急序」であったように思う。幼少年時代の死の恐怖から始まった「破」の時代、そして青年、熟年時代の慌ただしい「急」の時代、晩年の静かな「序」の時代と時が流れてきたように思う。

年の暮れは兎角、慌ただしいと言われるが、人生の黄昏はそれほどでもない。神様は人生の結末にあたって、ゆっくりとした癒しの時間を与えてくださっているように思う。

昨年の7月に、友人の勧めで当教会の礼拝に出席するようになった。そして、私はそれまでの10年近い冬眠状態の信仰生活から目覚めることができた。

お陰で多くの教会員とも交流でき、人生を語り合う友にも出会えた。何という神様の恵みであろうか。

乱れがちだったこれまでの人生の歯車が正常に回り始めた気さえする。もちろん、まだまだ生ぬるい信仰であるが、来年こそもっと根強い信仰生活を歩みたいと祈っている。

引き続き牧師先生ご夫妻始め、教会員各位の心の支えを仰ぎたいと願ってやまない。

サムエル北村

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