私とGVIC (4)

聖歌隊+台所ご奉仕という位置づけでの私の GVIC 通いは長きに渡って続いたものの、正直なと ころ礼拝での牧師メッセージ中は睡魔との闘いでした。

私の居眠り監視役であった呉服さんからは「また寝てたでしょ!」とよく言われたものです。あの有名な A.H. 牧師の賑やかなメッセージですら、三度目ぐらいの登場になるとこっくり状態に陥ったものです。

平日の長時間労働からくる疲労がかなり溜まってい たものと思われます。 ただ、聖書もろくに読まず教会通いをしていたものの、イエスキリストが私達の罪の為に十字架につけ られて死んだことを学ぶ上で、罪の意識について は早い段階で心に芽生えました。

本来の罪とは教会(イエス)から離れることですが、己の罪としては、 その殆どが、自分の言葉で相手を傷つけてしまったというような事です。

普段から正直に思ったことを 口にしてしまう面があり、相手への思いやりに欠け る自分がいます。これまで如何に言動で人を傷つ けてきたかに気づかされるわけですが、そうなると不思議にも過去の事柄が走馬灯のように思い起さ れました。

しかし、性格というものはすぐに変えられ るものではなく、今も懲りずに同じような失態を繰り 返している自分がいます。人間とは如何に罪深い 動物でしょう。

「口に入るものは人を汚しません。しかし、口から出 るもの、これが人を汚します。」マタイの福音書15章 17-20

さて、長き教会生活において自身の洗礼というもの を考えるようになったのは 2020 年に入ってからでした。聖歌隊のメンバーなのに洗礼を受けていないという後ろめたさがあった私は、「丁度7年目だからラ ッキーセブンでいいか」なんて不埒な理由から、 自分にケジメをつけようと決心するわけです。

イエスキリストを己の主として受け入れ、神の子として生きる などという気持ちよりも、自分の最後は湿っぽいもの でなく、教会で葬儀をしたいかな、という程度の感 覚でした。

榎 道子


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