「あまつみつかいよ」讃美歌162番 “All Hail the Power”


All Hail The Power Of Jesus’ Name (Hymn 143)

「主よ。われらの神よ。あなたは、栄光と誉れと力とを受けるにふさわしい方です。
あなたは万物を創造し、あなたのみこころゆえに、万物は存在し、また創造されたのですから。」  (黙示録4:11)

時に「全キリスト教界の教界歌」とまで表現されるこの讃美歌は、クリスチャンが歌い継いで来た讃美歌の中でも、最高峰のひとつとされるものです。

1779年の発表以来、イギリス人青年牧師であったエドワード・ペロネによって書かれた本讃美歌は、キリスト教が伝えられた国のほぼすべての言葉に翻訳され歌われてきました。その力強い歌詞は、本讃美歌を歌う私たちの心に、神を真に礼拝する思いを掻き立てます。

18世紀に生きた若いペロネ牧師を神が動かし、この感動的な讃美歌の歌詞を書かせてくださったことに、私たちは感謝することでしょう。

その歌詞には、天のみ使いと贖われた「よろずのくにびと」が、今も私たちと共に主を礼拝していること、またいつの日か、キリストに「かむりをささげて(永遠に)主とあがめ」ることが、書かれています。

ペロネは、ユグノー(宗教改革期からフランス革命に至る時期のフランスのカルバン派信徒)の名家に生まれましたが、ユグノー派への迫害を受け、フランスからスイス、そしてイギリスへと逃れました。

英国国教会の祭司として任命されたものの、ジョン・ウェスレー、チャールズ・ウェスレーによる福音主義運動により強く傾倒していた彼は、やがて英国国教会を離れ、ウェスレー達の福音主義運動に参加します。数多くの讃美歌を残したペロネですが、彼の名前が覚えられるのは、この讃美歌の他にはないのではないでしょうか。

峯岸麻子

ピリピ2:9-11、コロサイ1:15-19、へブル2:8 参照
Taken from [Amazing Grace] ©Copyright
September 22, 2017, Kenneth Osbeck,.
Published by Kregel Publications, Grand Rapids, MI
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