英会話と教会 | 証・織田恭博(1)
北海道生まれの私は小さな頃からの音楽好き。戦後ロシヤで捕虜生活を経験したという父が流す「トロイカ」などのロシヤ民謡や、クラシック曲を耳にしながら育った記憶がある。
中学時代はあの「ビートルズ」が現れ、ギターを買うお金もない私は、ベニヤ板にギターの絵を描いての独学。中学校では器楽部に入り、フォルンを担当し、ベートーベンの「運命」などを練習した。そして高校では合唱部に入り、先生から厳しい発声の訓練を受け、時には泣きながら帰宅したのを覚えている。
それでも辞めずに部活に熱中していた私は見事に大学受験に失敗。卒業後札幌の予備校に行った。しかし、学生時代から英語も好きだった私は、「いつか英語でアメリカ人と話せるようになりたい!」という思いがあったので、ある日電話帳を開き、アパートの近くにあるカタカナの名前の家を訪ねた。
すると背の高い外人が出てきた。初めて外人と話す私は、恐る恐る「あの~、英語勉強したいんですが…。」すると、その大きな外人が「ワッカリマシタ!ソレデ~ワ、コンドノニチヨウビノアサ、イラッシャ~イ!イイトコロ、ツレテッテアゲマ~ス!」と言うのです。
その日は確か水曜日頃だったので、「どうして明日来て下さいと言わずに、3~4日後なのかな?」と不思議に思った。とにかく日曜日の朝再びその外人の家に行ったところ、「サ~、イキマショ~!!」と彼の家族と共に車に乗せられ出発した。「きっと景色の美しい所にピクニックでも連れて行ってくれるのだろう!」とウキウキしながら「外人の鼻は高いな!ワッ、青い目だ!」と、初めて真近かに彼らの顔を横目で見ながら思うのだった。
すると30分ほどで「ツッキマシタ!オリテ~クダサ~イ!」と言われて下りると、そこは美しい野原ではなく何と教会の前だった。仏教の家で、しかしどちらかと言えば無神論で育った私は「僕、違います!」と言ったが時は遅し!
織田恭博
ゴスペルベンチャーインターナショナル教会
Gospel Venture International Church (GVIC)
17811 South Western Avenue, Gardena, CA 90248 U.S.A.
www.gospelventure.com/