雅歌は「歌の中の歌」という意味のある書簡です。

私は起きて、私の愛する方のために戸を開けようとしました。私の手から没薬が滴り、私の指から没薬の液がかんぬきの取っ手に流れ落ちました。愛する方のために戸を開けると、愛する方は、背を向けて去って行きました。私は、あの方のことばで気を失うばかりでした。あの方を探しても、見つけることができませんでした。あの方を呼んでも、あの方は答えられませんでした。」雅歌5:5、6

雅歌は「歌の中の歌」という意味のある書簡です。花婿と花嫁の最高の愛の歌です。しかしここでは、愛する花婿を迎えようとしてためらった少しの時間に花婿が去って行ってしまうのです。花婿の手を見た花嫁は、起き上がり戸を開けようとします。そのおとめの両手からは没薬(ミルラ)が滴っています。

没薬(ミルラ)は「受難と死」の象徴で、手は、「働き」働く手、「祈りの手」としての象徴です。乙女が戸を開けようと決意した時、没薬(受難と死を象徴する)が彼女の手に滴ったのです。

それは、主の十字架を担う手としての油注ぎでした。彼女がかんぬきを取った瞬間、没薬が取っ手のところに滴り落ちました。かんぬきには主の香り、気配が残っているけれども。もうそこには誰もいません。愛しい人、花婿は去っていったのです。

乙女に残されたのは「ことば」でした。

「私は、あの方のことばで気を失うばかりでした。」雅歌5:6b

乙女に、愛しい人、花婿である主のことばだけが残されたのでした。皆さんはずっと長い間祈っている事がありますか?

長年祈り続けている中で、何も変化が起きない状況に、心の中は激しく憤ったことはありませんか。良いことを願って祈っているのに、主の御心は救いのはずなのに、全くうまくいかない、それどころか悪い方へと向かっているのではないか、と言った状況に、私たちは何を思うのでしょうか。

「信仰は、望んでいることを保証し、目に見えないものを確信させるものです。」ヘブル11:1

この聖書のことばの通り、私たちの祈り、望んでいる事柄はすでに霊の領域において、主なる神様へと進んでいます。アーメン!この信仰を持て!と聖書は言っています。

乙女に残されたのは、「ことば」でした。その「ことば」は、乙女の魂を揺さぶりました。

「ことば」は誰にでもわかるコミュニケーションに用いられるものですが、主からのことばは、時に、誰とでも共有できるものではなく、理解されないこともあります。

しかし、主なる神、イエス様だけは乙女の心を理解される方、乙女が心を分かち合うことができるのです。 主に従うと決心した者にだけにわかる言葉、それは「十字架の贖いと救い」です。

うまくいかない時、焦る心、憤る心を、私達の手は働く手であり、祈る手です。

祈って行きましょう。(絶えず祈りなさい!)心が落ち着かない時こそ、自分の全ての思いと行動を止めて祈りましょう。
そして、現状を見る。現状とは、苛立つ原因を見るのではなく、悲しい状態を見つめるのではなく、主が今何をなさっておられるかを見ます。見れます!

花嫁が花婿について行く決心した時、主に献身したのに与えられたのは、「花婿を失う」ことでした。

花婿は去って行ってしまったのです。

主を求めて、追いかけても追いかけても主からの応答はなく、主はどこへ行ってしまったのか、主の臨在は失われてしまったのか…

イエス様も、主の御心に全き従うと決めて、十字架にかかり、そこで、父なる神様と断絶されます。イエス様は父なる神様を失われたのでした。

主に従う人生は失うことを学びます。

主に従う人生は失うことを学びます。これは十字架の道に従う者の最初の試練と言えるでしょう。主の御心に従っているのに、主を求めて主の道を歩んでいるのに、なぜ、祈りが聞かれないのか。なぜ、問題が解決しないのか。

なぜ主は黙っておられるのか。私が間違っているのか、罪の問題か、心のあり方の問題か、、、と焦り、憤るのです。しかし、知ってください。主はいつも私たちと共におられます。見えなくても、さわれなくても。

試練の中に置かれたならば、絶望に陥ったならば、私たちはまず、立ち止まって静まる。しっかり現状を見る。そうするならば、「主のことば」が私たちに残されていることに気がつくはずです。

主は語る神様、主のことばに聞いて参りましょう。それこそが献身でり、十字架の道、キリスト者の道なのです。

全ての人が、主に捉われた。
十字架の道を歩む。アーメン、
私たちが、そうなのです。ハレルヤ!

キム明子


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