仔猫、ジョナの死—救いへの道

2021年12月30日

夫はテープレコーダーを持参して授業を受けていました。帰宅してから,聞き漏らした所を録音したテープをききながら復習し、タバコの煙の中で猛勉強。私もだんだん、経理の仕事がわかるようになり、特に加算器の操作の速さと正確さには自信がもてるようになりました。 帰宅してからアダルトスクールのクッキング教室に行き始めました。

ある晩、クラスの後、月明かりの下で真っ白いやせた仔猫を見ました。猫好きな私です。触ってみたら、骨だらけ。家にひとまず帰ってその晩の夕食の残りのお魚をもっていきました。まあ、その猫の食べること。何日も食べていないのでしょう 。ペット禁止の住まいです。大家さんにはすでにサイモンピーターとか、12弟子の名前のついた猫が、12匹ぐらいいましたから後一匹飼ってくれないかと思い、彼女の所に連れていきました。なんと、大家さんは「あなた、猫が好きなんでしょ。

ここはペット禁止だけれど、飼っていいわよ」と言ってくれたのです。その晩、電灯の下で夫と私はその白い仔猫の身体から100匹もの蚤をとりました。ちょうど夫と読んでいた婦人の友の聖書コーナーに出ていたヨナの話から、英語読みでジョナという名前にしました。 夜遅くダウンタウンの職場から帰るとジョナは真っ暗闇の中で窓にへばりついて、私の帰りを待っていました。しばらく夫と私と猫との貧しくても平穏な日々が続きました。

ところが、急にジョナは病気になってしまったのです。「どんなことをしてもこの猫を助けてください」お医者様に頼みました。骨と皮ばかりになって退院してきたジョナに夫が指示された薬をあげました。ジョナはその薬で、窒息して夫の腕の中で死んでしまったのです。私たちはあまりの悲しさに何も手につかないような状態でした。

聖書のどこを読んだらこの悲しみがなくなるのか、そのころ、私たちを教会に誘うようになったクリスチャンの友人に電話をかけてきいてみました。どこも助けになりませんでしたが、振り返るとジョナの死は後に私たちを救う為の一粒の麦であったようです。 (つづく)       

イー弘美


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