主の山に備えあり
夫は、イングルウッドからカノガパークのオリベッテイという会社に1時間もかけて通いだしましたが、仕事にも慣れ、私も英語世界での経理の仕事がわかるようになってきていました。ダウンタウンからバスで疲れて帰宅すると大家さんのミセスケラーが熱いシチュウーをさしいれてくれたりしました。
すぐ夫の18か月のトレイニングビザが切れる時が来て会社のスポンサーのもと、永住権を申請しました。もう少しトレイニングを受けなければ日本に帰ってもモノにならないでしょう。移民局からの返事待ちでした。
3月の初めのことです。帰宅すると移民局がらの封筒が待っていました。なんと、3週間以内にアメリカから出国するようにとの国外退去命令でした。アメリカ全体が不況でこれ以上外国人を受け入れられないというのが理由でした。
まあもう3年も経っているのだから日本に帰ってもいいかもしれません。船でゆっくり帰ってみようと夫は船会社に手続きに行きました。
少量の荷物と猫のジョナがまだ元気だったころで、猫も船室に入れてくれる契約をしました。船荷を出した直後、この国外退去命令では、私は日本へ、韓国籍の夫は韓国へ帰るようにということだと判明。
大慌てして、ロスの日本領事館の領事に会った結果判明したことはその当時の日本は韓国人、共産国人、中国人、無国籍人にとても厳しく、母親が日本にいましたし、妻の私が日本人でも夫は日本には3か月しかいられないということでした。夫には韓国に行くしか道が残されていません。
韓国には誰もいませんのに。出るのは溜息ばかり。退去指定日まであと数日。夫の姉がサンディエゴから訪ねてきました。彼女が4ヶ月後に市民権を取得するから弟として永住権が取れるので、その間弁護士にかけるようにとのこと。
ぎりぎりのところで神様は備えていてくださったのです。
イー弘美

ゴスペルベンチャーインターナショナル教会
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